
説明文を主体的に読む -読むことの必要感をもたせる指導の工夫-
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執筆者: 弥延 浩史
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単元名:「くらしの中の和と洋」(東京書籍/4年) 教材:くらしの中の和と洋について調べて発表しよう 授業者:弥延浩史(筑波大学附属小学校教諭)
弥延浩史先生による、「くらしの中の和と洋」の授業を公開します。単元の導入にあたる本時(第1時)は、子どもたちにとっても身近な和菓子と洋菓子を例に「手土産に買うならどちらがよいか」という状況設定で意見を出し合います。さらに、「住むなら和室か洋室か」という自分事として考える状況では、それぞれのイメージ出し、よさはどんなところにあるか具体的に考えていきます。子どもたちがこれまでの経験を踏まえて、和と洋どちらがよいかを真剣に考え、意見を出し合う授業の様子をご覧ください。
目次
説明文の学習は、教材文を読むための「必要感」をいかにもたせるかが重要であると考えます。文学作品に関しては読書などで慣れ親しんでいる子もいますが、説明文に関してはなかなか難しいと言えるでしょう。そこで、今回は「くらしの中の和と洋」の教材文を読む前に、「自分事」として和と洋の違いをとらえることができるような展開としました。
終末には、それぞれが興味をもって調べた和と洋の違いについてまとめることを想定していますが、最初に和と洋のそれぞれのイメージを出させることで、そのきっかけとなる部分を引き出すことをねらっています。
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戦争文学という括りであっても、「つけたい言葉の力」に目を向けていく必要があるのは言わずもがなである。子どもが戦争文学から何を感じ取るのか、どんなテーマを受け取るのかということは、子どもの側に委ねられるべきであり、平和の大切さを押しつけるような教材にしてはならない。 「ちいちゃんのかげおくり」「一つの花」「川とノリオ」のように、戦中を描いた作品は多く、また長く掲載されている。 今回は、この中の「一つの花」を中心に実践を紹介し、その後どのような活動を系統的におこなっていくのかということを述べていく。
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今回は、流田賢一先生(大阪府・大阪市立堀川小学校)に、給食だよりの作者である大森先生へ、「どちらの給食だよりがよいと思ったのか」について手紙を書くという課題を設けた授業づくりをご提案いただきました。この課題を通して、2つの文章を比較し、よいと思った根拠をしっかりともち、自分の考えを表現する力を育めます。
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今回は本教材の授業づくりにおいて、田中元康先生(高知大学教職大学院 教授/高知大学教育学部附属小学校 教諭)に、本文と資料①②を合わせて読み、それぞれの主張と説明の仕方を子どもたち自身でまとめるという学習活動についてご提案をいただきました。その活動を通して、筆者の考えと相対化された自分なりの考えをもつことができ、発表へ向け、わかりやすい説明の工夫にも意識的になることでしょう。
まわりの人をうらやんで、「自分は普通でありふれた、つまらない人間なのかもしれない」 そんなふうに落ち込むこと、子どもにも、そして大人にだってあるのではないでしょうか。そんなときに「みんないろいろあるんだな」と思わせてくれて、心を軽くしてくれる一冊をご紹介いただきました。