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    5分でわかる 子どもが主体的になる教師のアクション

    ホーム / 5分でわかる 子どもが主体的になる教師のアクション

    5分でわかる 子ども主体の国語授業のための基礎づくり

    執筆者: 佐藤圭

    |

    2024年11月28日

    今回の5分でわかるシリーズは、佐藤圭先生(東京都・足立区立千寿小学校)に、子どもが主体となる国語の授業をつくるために、押さえておきたい指導技術のアイデアについて、ご紹介いただきました。教師が「待つ」「聴く」「受け止める」から、子どもたちも同じようにふるまえるようになる、ということが大切ですね。

    目次

    1. レールに乗せた授業ではなく子ども主体の授業へ 2.学級集団から学習集団への基盤づくりのための「待つ」「聴く」「受け止める」 3.子どもの「問い」が生きる国語科授業づくり 4.まとめ

    1. レールに乗せた授業ではなく子ども主体の授業へ

    授業の導入で、本時の「めあて」「問題」を先生が一方的に提示する。その後の学習活動を教師が決め、「自分の考え」「友だちの考え」「まとめ」「振り返り」と進めていく。子どもたちから教師の望む答えが出てこなかった場合は、教師が「実は、……」と説明し始める。

    一見、スムーズに流れていて、いい授業のように感じられるが、このような授業は果たして子どもたちのためになっているのだろうか?

    教師は、子どもたちができるようになってほしい、わかるようになってほしいと考えている。
    そのために教材研究を行い、時間配分を決め、授業の展開を考える。教師としては当たり前なことである。

    一方で、「あれも伝えたい」「これも教えたい」と、子どもたちに伝えたい願望が発動し、教えたい思いが強すぎるあまり、焦って子どもたちより先に発言してしまうこともある。また、「時間通りに終わらせたい」という気持ちから、「はーい。いったん止めてください」と子どもたちの思考を止め、一方的な授業を展開する。
    その教師の思いが、「子どもが自分で考える」という状況を奪っている。これでは、子どもではなく、教師が主体の授業になる。

    2.学級集団から学習集団への基盤づくりのための「待つ」「聴く」「受け止める」

    授業の中で教師による説明が必要な場合も、もちろんある。

    しかし、毎時間最後に教師が前に出て解説をすれば、子どもたちは「結局、先生の言うこ とが答えなんでしょ」という考えに至り、教師の最後のまとめだけを聞けばいいという、教師依存型の学級集団になってしまう。
    教師が行うのは学級集団から学習集団に進化させることである。

    では、どのようにすれば学級集団から学習集団へ進化できるのか、基本的な3つの授業技術について、以下に述べたい。


    まずは、「待つ」。
    子どもたちが考える時間を十分につくる。
    沈黙している時間が恐く、はじめから話し始める教師がいるが、それでは子どもたちは十分に考えることができない。授業のペースを上げたいからと、矢継ぎ早に質問する教師もいるが、それでは、今何について考えればいいのかわからなくなり、授業がより停滞する。
    学級全員が課題解決(山登り)に向けて、足並みがそろうように、「待つ」「立ち止まる」を行い、ルートは別でも、全員がきちんと山頂に到着できるようにする。

    次に、「聴く」。
    子どもたちが話したいことをきちんと聴く。
    先にも述べたが、教師の考えに乗せようとする授業展開を行うと、子どもたちは聴くことができなくなる。耳と目と心で聴き、学級一の聴き上手になること(※解釈上手にはならないように)。
    ただし、教師が納得(評価)を行うのではなく、「○○さんのお話でよかったところはある?」「○○さんのお話で大事なところはどこでしたか?」など子どもたちに広げて、子どもたちも相手の話をきちんと聴く態度を育てる。

    そして、「受け止める」 。
    子どもたちに発言だけさせて、「はい。ほかに?」では元も子もない。教師が子どもの発言をきちんと受け止め、温かい学級を築いていく。
    また、よく耳にする「わかった人?」ではなく、 「今、困っている人?」「どこで困っていますか?」など、困りごとが言い合える学級を築く。

    3.子どもの「問い」が生きる国語科授業づくり

    ここまで、普段の授業・日頃の学級経営について基本的なことを述べてきたが、ここからは現 筑波大学附属小学校教諭 白坂洋一先生に教えていただいたことをもとに、国語科の授業に特化して考えていきたい。

    まず、教材研究を行う際、子どもたちがどう答えるのか、どこで困るのか、迷うのかまで想定して行う。どのような発問を行えば、子どもたちが主体的に取り組み、子どもたちの「?(問い)」や「!(願い・気づき)」を共有できるようになるのかを考える。

    私が初任だったころは、ゴールから進め方を想像し逆算して考えていたが、授業時間を踏まえるとどうしてもレールを敷いてしまっていた。それでは、教師が引っ張る授業になってしまう。ゴール(目指したい子どもたちの姿)が確定したら、子どもたちの困りや迷いに寄り添って授業を進めるようにする。

    「教えたいことは子どもたちの中にある。子どもたちの中から引き出すように授業を仕組む」

    常にこの言葉と共に教師道を歩んでいきたい。子どもたちの発言が問いにつながるような授業構成を考える。


    ①学びを生み出す「きっかけ発問」


    必要な内容や情報を確認したり、取り出したりすることを意図した発問である。また課題として投げかけることで、本時の学習の方向性を示していく。

    例:「この物語で、たった一文だけ残すとしたら?」「『はじめ・中・終わり』はどのように分けることができますか?」



    ②問いを引き出す「誘発発問」


    子どもたちの見方や考え方のずれから、問いを引き出す発問である。

    ルールとして、「物語から外れてはいけない」「~は~か?」のかたちで問いをつくるようにする。 問いを考える場面では、個人・ペア・トリオなど、少人数の形態から順に話し合うようにする。

    それ以上の人数で行うときは、教室をエリアで分けて活動できるスペースをつくり、子どもたちに選ばせていく。子どもたちがつくった問いで授業を行い、最後に、そのつくった問いはよかったのかどうかを子どもたちに評価してもらう。



    ③ねらいにせまる「焦点化発問」


    論理構成に着目したり、新たな視点を取り入れたりすることで学びがより一層深くなることを意図した発問である。教師の発問がきっかけとなって、学びを促進し、ねらいにせまっていく。 例:「どうして~だろうね?」



    ④学びを定着させる「再構成(再考性)発問」


    最後に何が言えるのか、次に生かしたい学びは何かなど、学びの過程を振り返ることで、学びを自覚化し定着をねらった発問である。

    例:「(焦点化発問で明示化されたところをもとに)、終わりの文はどのように書くことができるでしょう?」


    以上の4つを1時間の授業の中の導入、展開、終末場面の適切なタイミングで配置する。そのようなことを繰り返すことで、主体的に取り組む子どもが育ち、学級集団から学習集団へ進化する。
    何気なく教師が使う言葉にも意図をもって発問することが大切である。①~④に関連するその他の発問についても、以下にまとめる。

    • 「でも……」:逆の立場をあげ、考えをゆさぶる……②
    • 「だったら……」:同じ立場で、活動の流れに従って、その先へと考えを進める……②
    • 「たとえば……」:自分なりの理解を具体例に置き換えて話す……②
    • 「つまり……」:自分なりの理解を抽象的な言葉に置き換えて話す……③
    • 「じゃあ……」:活動の流れや考えを立ち止まらせる……④
    • 「どういうこと?」「どうして?」:理由を問う……③
    • 「どこで?」:根拠を問う……③
    • いきなり根拠を問うと子どもたちは困惑する。考えがまとまってきたときに発問する。
    • 「本当に?」:見方・考え方を変え再考させる……④

    • 白坂(2021)p,62

    4.まとめ

    「授業がおもしろい!」

    教師にとっては最高の褒め言葉である。
    そのために子どもの実態を把握し、教師がファシリテーターとして発問し、子どもたちが主体的になって授業に取り組むようにする。「先生は何でも知っている」「先生に聞けば何でもわかる!」ではなく、子どもたちが自ら課題を発見・把握し、どのようにすれば解決できるのかを常に考えられるようにしたい。


    (おまけ)
    教師が間違ったとき、子どもたちはここぞとばかりに発言する。だからこそ授業中はとぼけて、教える人ではなくファシリテーターとして学習集団を支援していってほしい。



    【引用・参考文献】

    ・白坂洋一(2021)『子どもの思考が動き出す:国語授業4つの発問』、東洋館出版社

    佐藤圭(さとう・けい)

    東京都・足立区立千寿小学校


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