
「ロボット」で「読む」力をつける授業づくり
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執筆者: 小島 美和
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新教材「ロボット」は、「問い」と「答え」、「まとめ」がわかりやすく段落で分けられており、説明文の基本的な3部構成を確かめることのできる教材です。
今回は小島美和先生(東京都・杉並区立桃井第五小学校)に、この説明文の3部構成をしっかりと押さえつつ、「問い」の「答え」となる事例の紹介のされ方や順序に意識が向くようになる、問いかけの工夫についてご紹介いただきました。
目次
日々の生活の中で、子どもたちの周りでは、ロボットを目にする機会が増えている。
家庭内では、お掃除ロボットが活躍していて、外食に出かけるとロボットが料理を運んで来たり、レジャー施設に行けばロボットが案内をしていたりする。それらのロボットは、日々、進化を遂げると同時に、数年前には予想もしなかったことをも可能とする新しいロボットが次々と誕生している。そして、それは今後も続いていくだろう。
そんな時代を生きていく子どもには、筆者が述べるとおり、いろいろな「こうだったらいいな」を豊かに想像したり、その実現のためにどうしたらよいのかを考えたりしていくことが求められる。
今あるロボットに興味をもちながら説明文を読み、関連読書などを通して、様々なロボットを知り、自分があったらいいなと思うロボットを考え紹介し合うことで、子どものものの見方や考え方を広げることが期待できる。
また、今後の説明文の読みを見据えて、「問い」と「答え」の関係から3部構成を捉えることや、読者への問いかけや呼びかけが入ることによる効果を考えて、筆者の思いや考えを受け止めることにつなげたい。
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戦争文学という括りであっても、「つけたい言葉の力」に目を向けていく必要があるのは言わずもがなである。子どもが戦争文学から何を感じ取るのか、どんなテーマを受け取るのかということは、子どもの側に委ねられるべきであり、平和の大切さを押しつけるような教材にしてはならない。 「ちいちゃんのかげおくり」「一つの花」「川とノリオ」のように、戦中を描いた作品は多く、また長く掲載されている。 今回は、この中の「一つの花」を中心に実践を紹介し、その後どのような活動を系統的におこなっていくのかということを述べていく。
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今回は、流田賢一先生(大阪府・大阪市立堀川小学校)に、給食だよりの作者である大森先生へ、「どちらの給食だよりがよいと思ったのか」について手紙を書くという課題を設けた授業づくりをご提案いただきました。この課題を通して、2つの文章を比較し、よいと思った根拠をしっかりともち、自分の考えを表現する力を育めます。
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今回は本教材の授業づくりにおいて、田中元康先生(高知大学教職大学院 教授/高知大学教育学部附属小学校 教諭)に、本文と資料①②を合わせて読み、それぞれの主張と説明の仕方を子どもたち自身でまとめるという学習活動についてご提案をいただきました。その活動を通して、筆者の考えと相対化された自分なりの考えをもつことができ、発表へ向け、わかりやすい説明の工夫にも意識的になることでしょう。
まわりの人をうらやんで、「自分は普通でありふれた、つまらない人間なのかもしれない」 そんなふうに落ち込むこと、子どもにも、そして大人にだってあるのではないでしょうか。そんなときに「みんないろいろあるんだな」と思わせてくれて、心を軽くしてくれる一冊をご紹介いただきました。