説明文におけるリフレクション型国語科授業の展開 -「時計の時間と心の時間」(光村図書・6年)を例に-
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執筆者: 白坂 洋一
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これまでの連載では、主に物語文を取り上げ、リフレクション型国語科授業の具体を紹介してきました。今回は、説明文を取り上げます。説明文で問いをつくるのは難しいと言われます。それは、テキストが論理で組み立てられているからです。
リフレクション型国語科授業の授業原理は、「問いを学習者である子どもが決める」ことです。そのため、説明文においても、この問いを立てる授業場面が、1つの要所になるといえるでしょう。
では、説明文で問いを立てる際のポイントはどこにあるのでしょうか。
それは説明文の場合、問いを「筆者」に向けて立てるところにあります。説明文の内容も、述べ方も、主張も、それを束ねるのが筆者です。筆者に向けて問いを立てていくことで、読むことが機能するといえます。
そこで、本稿では、「時計の時間と心の時間」(光村図書・6年)を例に、問いを立てる場面で大事にしたいポイントを紹介します。その上で、決まった問いで、どのような読み合いが展開されたのかを紹介します。
