子どもと創る「国語の授業」
「世界でいちばんやかましい音」
-物語文を読む、本来のおもしろさを活かそう-
今回は井上幸信先生(新潟県・五泉市立橋田小学校教諭)に、「世界でいちばんやかましい音」(東京書籍 5年)について、物語文を読むということの、本来のおもしろさをそのままに活かす授業づくりの工夫を提案していただきました。 物語の「おもしろさ」を感じる理由=物語の組み立て、場面のつながりが巧みであるということを示し、子どもたちが、物語の組み立てに意識が向くようにする単元冒頭のしかけや、それぞれの場面の必要性を確かめられるようにする授業展開にご注目ください。
「うみのかくれんぼ」
-論理(つながり)を捉える力を育もう-
今回は石原厚志先生(東京都・立川市立新生小学校教諭)に、「うみのかくれんぼ」(光村図書 1年)について、なぜその文が書かれているのか、なぜその順番なのか、文と文のつながりを丁寧に確かめることで、論理(つながり)を意識して読む力が育まれるようになる授業づくりを、提案していただきました。
「インターネットは冒険だ」
-「要旨をまとめる」とは何か? をおさえて読もう-
今回は、田中元康先生(高知県・高知大学教職大学院教授/高知大学教育学部附属小学校教諭)に、教材「インターネットは冒険だ」(東京書籍・5年)の授業づくりの工夫について、紹介していただきます。説明文の学習で当たり前のように行われる「要旨をまとめる」とはどういうことなのか。あらためてその意味や方法を確認しながら学ぶことで、汎用的な読みの力が育ちます。
「まいごのかぎ」
-知識や経験と結び付けて読む力を育む-
本教材「まいごのかぎ」(光村図書・3年)は、登場人物 りいこが次々と遭遇する不思議な出来事が、第三者目線とりいこの視点とを織り交ぜて描写されることで、読み手もまるで巻き込まれていくかのように展開し、ワクワクしながら物語の中に入り込むことができます。 今回は小島美和先生(東京都・杉並区立桃井第五小学校)に、一つひとつの叙述を自身の経験を想起しながら丁寧に押さえ、りいこの気持ちや行動と比較することで、人物像に迫っていく授業づくりを、紹介していただきました。
「思いやりのデザイン/アップとルーズで伝える」
-「くらべる説明文作り」で対比的にとらえるよさを実感しよう―
今回は、山本真司先生(愛知県・南山大学附属小学校)に、子どもたちが物事を対比的にとらえることに自覚的になり、日々の生活へと結びつく力を育むような授業づくりについてご提案いただきました。文章の内容そのものにとどまらず、事柄の関係性へと目を向けさせることが重要になります。 また、基本三部構成や段落同士の関係を視覚化した段落構成図を、ぜひ板書や資料作成に役立ててみてください。
「こわれた千の楽器」からはじめる、自ら学びに向かう第一歩
今回は山本純平先生(東京都・江東区立数矢小学校)に、年度はじめの第一教材「こわれた千の楽器」(東京書籍・4年)で、よいスタートダッシュを切ることができる授業づくりについて、ご提案いただきました。 本教材では、登場人物の設定と会話文の読み取りを通して、これまでの学習の積み重ねを確かにし、子どもたちのやれる! できる! を高めることができます。子どもたちを意欲付ける、教師の問いかけにも、ご注目ください。