
「和の文化を受けつぐ」 ―〈問い〉を軸にした説明的文章の授業―
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執筆者: 古沢 由紀
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単元名:「和の文化を受けつぐ」ことについて考えよう
教材:「和の文化を受けつぐー和菓子をさぐる」(東京書籍・5年)
本教材では、和菓子の成り立ちには日本の文化の発展と密接な関係があったことが述べられ、和菓子を通して、日本人の自然観や季節感、もてなしの心が和の文化を支えてきたことがわかる内容となっています。
今回は古沢由紀先生(大阪府・大阪市立柏里小学校)に、説明的文章の読解における「確認読み」と「評価読み」の観点を取り入れ、子どもたちが主体的に筆者の意図や表現の工夫に気づき、批判的に読み解く力を育ぐむ授業づくりについてご提案いただきました。
目次
説明文的文章とは、筆者が多様な情報を筋道を立てて述べ、読者に納得してもらうことを目的として書かれた文章である。
森田(1989)は、説明的文章の読解において、「確認読み」と「評価読み」という2つの読みの在り方を提唱している[1]。
「確認読み」とは、筆者の記述を事実として把握する営みであり、文章構成や内容に即して筆者の意図を理解するための基礎的な読解である。「評価読み」とは、「なぜこのように書いたのか」「その資料は効果的であったのか」といった筆者の記述に対する読者の内的な〈問い〉を出発点として展開される読みである。
つまり、「確認読み」によって文章の構造を捉える力を土台としながら、「評価読み」において構造や表現に対する批判的な〈問い〉を出発点として筆者を読み直す過程が大切である。
吉川(2024)は、確認読みや評価読みなどの読みの切り口ありきだと、教材文の特性や魅力を見失う危険性があると指摘する[2]。 また、説明的文章の授業づくりにおいては、読みの切り口や方法をあらかじめ当てはめるのではなく、前提として教材の特性を最大限に生かすことのできる読みの切り口を選択するという順序を忘れてはならない。
そのため、教材となるテクストについて、内容面・展開構成面・表現面といった複数の観点から丁寧に教材研究を行い、授業構想へとつなげていくことが重要である。
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