
「たんぽぽ」 -国語科の学びと子どもの意欲のバランスを意識した授業づくり-
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執筆者: 後藤竜也
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単元名:「たんぽぽ」に込められたものは?
教材:「たんぽぽ」(東京書籍・2年)
本教材「たんぽぽ」では、たんぽぽの生態について、葉から花、綿毛がひらき、そして次のたんぽぽが咲くようになるまでの、成長する様子から描かれています。具体的な数字で大きさや数が示される箇所もあり、たんぽぽの意外な生態に驚いたり、実感を伴いながら読み進めることができます。
今回は後藤竜也先生(東京都・調布市立八雲台小学校)に、子どもたちが楽しいと思う、たんぽぽについての内容を大切にしながらも、時間や順序に関する書かれ方に気づけるよう、たんぽぽの特徴への関心から考えが広がっていくようにする授業づくりについてご提案いただきました。
目次
それぞれの教科における「見方・考え方」を養っていくことを目指す。どの教科でも単元を計画したり、授業を考えたりする際に重要とされている事柄である。国語科における「見方・考え方」とは何か。私は「文章を正しく読み取るための読み方」や「その読み方を活用して自分の考えをまとめること」であると思う。
文章を読んだ際に、内容面の感想だけで学びを進めるのではない。書き手がどのような思いのもとで、文章を工夫して書いたのかを考える。そして、子どもが次の文章を読むときに、その読み方を自分で活用しようとする姿を教師は目指していかなければならない。
しかし、子どもの側から見てみると、今、目の前にある文章に心惹かれ、その内容を味わおうとする姿もまた事実である。
学んでほしい「読み方」について学ぶこと、子どもが惹かれている「内容」について学ぶこと。この2つのバランスを保ちながら子どもの学びを保証していくことは、教師にとって重要な役割の1つである。
本実践では、2年生の最初の説明文「たんぽぽ」(東京書籍・2年)を取り扱う。学習における「読み方」と「内容」のバランスを考え、学びの意欲を保ちながら取り組む方法を考えたい。
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教材「ことなる見方」では、同じ物事でも異なる捉え方があるということを、実際の図形の例示によって、体験的に、わかりやすく示されています。そのため、続く「言葉と事実」の学習では、言葉の受け取り方においても同じであるという主張が理解しやすく、事例やその順序といった説明の工夫について追究したくなるでしょう。 今回は小崎景綱先生(埼玉県・さいたま市立新開小学校)に、本文の事例について、身近にある類例に置き換えたり、順番の入れ替えが可能か検討したりする活動を行うことで、説明文への自分なりの興味・関心がもてるような、授業提案をいただきました。
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