
「文様」/「こまを楽しむ」 -年度スタートの教材をどう扱うか?-
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執筆者: 山田 秀人
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新教材「文様」は、セット教材「こまを楽しむ」の「れんしゅう」でもあり、同時に、3年生の説明文学習全体を見通した「れんしゅう」として位置づけることができ、「はじめ・中・終わり」や「問い」と「答え」、段落のまとまりなど、説明文の基本的な特性を学習を通して押さえることができます。
今回は山田秀人先生(昭和学院小学校)に、まとまりを捉えて読むことで、段落相互のつながりに着目でき、説明文において「はじめ・中・終わり」や「問い」と「答え」があることのよさに気づけるような授業づくりの工夫をご提案いただきました。
3年生の国語教室で学び合う初めての説明文教材である。本単元は「文様」と「こまを楽しむ」の2教材から構成される単元として設定されている。
ここでは、新教材である「文様」を中心に論を進めさせていただく。本教材は、単元の扉頁に【れんしゅう】と示されている。何の練習なのだろうか。主教材「こまを楽しむ」を読む練習だと捉えると、2つの教材の書かれ方(形式面)の共通点を探りながら教材研究を進めることになりそうだ。
一方、これから学ぶ説明文の練習という意味で、大きく捉えることもできる。そうすると、子どもがこれまでにどのような説明文の読みを展開してきたのか、これからどのような言葉に着目していくのだろうかと、説明文に対する子どもの姿に焦点を当てながら教材研究を進めることができそうである。
【れんしゅう】の捉え方で比較すると、前者は狭義の教材研究になるが、焦点を絞った分析ができ、明確な学習内容が見えてくるだろう。
後者は広義の向き合い方になり、1単位時間の学習内容の設定が曖昧になりがちだが、年間を見通した説明文の学習を検討することができるだろう。
単元名にもある「まとまりを捉えて読む」ことについて着目する。いくつかの「まとまり」を考えることができるので、教材をお手元に置いて一緒に考えていただきたい。
まずは、「形式段落」というまとまり。文が集まって構成されている。例えば、「文様」の1段落は文様が主語になる文が3文ある。1、2文目で文様について読み手に伝えて、3文目で読みに誘うための問いが示されている。
次に、「意味段落」というまとまり。「文章構成」「三段構成」「三部構成」と捉えることが多いだろう。例えば、同じく「文様」の2〜4段落は、文様に込められた人々の願いが具体的に紹介されている。これら3つの段落を「中(本論)」というまとまりで捉えることができる。
さらに、文章の本論部を筆者の論の展開に沿って分類したまとまりを見いだすこともできる。例えば、「こまを楽しむ」の8段落に「人々は、このつくりにくふうをくわえ、回る様子や回し方で様々な楽しみ方のできる(後略)」とある。この「回る様子」と「回し方」という言葉に注目して本論部(2〜7段落)を見ると、こまの「回る様子」を楽しむことが紹介されたまとまりと、「回し方」を楽しむことが紹介されたまとまりが見えてくるだろう。
このような視点で教材を分析してみると、文章のまとまりを捉えながら読むことに適した教材であると言えそうだ。
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