
「固有種が教えてくれること」 -具体的な子どもの姿で授業づくりをしよう-
|
執筆者: 中野紗耶香
|
単元名:資料を用いた文章の効果を考え、それを生かして書こう
教材:「固有種が教えてくれること」(光村図書・5年)
今回は中野紗耶香先生(東京都・国分寺市立第三小学校)に、教材「固有種が教えてくれること」の筆者の説明の仕方と資料の効果をとらえる学習を通して、目指したい子どもの姿から単元のねらいを設定し、子どもの思考の文脈にそった必然性のある単元計画を立て、本時を組み立てるなど、 目の前の子どもの姿をもとにした単元構想の方法をご提案いただきました。
目次
授業づくりにおいて、最も大切なことは何だろうか。
私は、「子どもの具体的な姿で授業全体を構想する」ことであると考えている。授業に関する様々な情報は溢れているが、私たちが一番に向き合うべきは、これから授業をともに創っていく子どもたちである。
文章を読むことが大好きなあの子、国語は苦手だけどいつも一生懸命に取り組むあの子、動物が大好きで、この教材文であれば前向きに取り組めそうなあの子……。
様々な情報を活用しながらも、授業を担当するクラスにいる一人ひとりから意識が離れないように授業を創っていきたい。
本単元は、以下の3つのポイントについて、具体的な子どもの姿を念頭に置いて構想した。
5月号の「5分でわかるシリーズ」は、小西敦司先生(大阪府・摂津市立三宅柳田小学校)に、子どもたちが「楽しい」「おもしろい!」と思える活動を学習内容に取り上げたり、自分たちで学習を調整できるよう学びの選択肢を広げたりすることで、「子ども主語」となる国語授業のつくり方についてご提案いただきました。についてご提案いただきました。
海の中のお魚の話といえば「スイミー」がよく知られていますが、今回は、同じ谷川俊太郎さんが訳した「にじいろのさかなシリーズ」の1冊を、比江嶋哲先生(宮崎県都城市立有水小学校)に紹介いただきました。幸せになるために「にじうお」がとった行動、子どもたちはどのように受け止めるのでしょうか。
有料記事
本教材「たんぽぽ」について、後藤竜也先生(東京都・調布市立八雲台小学校)に、子どもたちが楽しいと思う、たんぽぽについての内容を大切にしながらも、時間や順序に関する書かれ方に気づけるよう、たんぽぽの特徴への関心から考えが広がっていくようにする、授業づくりについてご提案いただきました。
有料記事
今回は中野裕己先生(新潟大学附属新潟小学校)に、子どもたちが本教材を読んだとき、どのように感じ、考えるのかを想定した教材研究を行い、自分なりの考えで文章の構造を捉えられるようにするための、ファシリテートの方法についてご提案いただきました。
有料記事
本教材「紙ひこうき、きみへ」は、しまりすのキリリが経験する、旅を楽しむみけりすミークとの出会いと別れ、変わりゆくことを受け入れたどこか達観した彼の言動について、キリリの気持ちを想像しながら本文を読むことを通して、読者も心揺さぶられる物語となっています。 今回は山本真司先生(南山大学附属小学校)に、作品世界について想像し、自分なりの解釈を形成できるよう、他者との交流を通して、場面ごとの精査・解釈を共有し深める授業づくりをご提案いただきました。