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    5分でわかる 詩の授業で言葉の力を身に付ける学習

    ホーム / 5分でわかる 詩の授業で言葉の力を身に付ける学習

    5分でわかる 詩の授業で言葉の力を身に付ける学習法

    執筆者: 小崎 景綱

    |

    2024年7月25日

    今月の5分でわかるシリーズは、小崎景綱先生(埼玉県・さいたま市立新開小学校)に、扱いに困りがちな詩の単元を、ICTを用いて、言葉にしづらい詩の解釈を視覚化することで、誰でも簡単に楽しく詩の世界を理解し、共有できるようになるアイデアをご紹介いただきました。

    1.年度当初の詩の授業をどのように扱うか


    多くの教科書では、巻頭に詩が掲載されているため、詩の授業は年度の初めに行うことが多いのではないでしょうか。

    最初にこの詩を読んで、子どもたちは一年間の国語授業の雰囲気を想像したり、国語への期待を高めたりします。教師側からすれば、国語授業の在り方や身に付けたい力のイメージを子どもたちと共有する最初のチャンスです。
    では、どんな国語授業を目指せばよいのでしょうか。
    私は、子どもたちが、

    • ・「言葉による見方・考え方」のイメージを共有する
    • ・言葉による解釈の変化を楽しむ
    • ・自分と友達の解釈の違いに興味をもつ

    ような授業を目指しています。もっと子どもたちの姿で言い表せば、

    • ・「言葉をもとに考えるってこんな感じかぁ」
    • ・「おっ、よく読んだらさっきと違う感じに読めてきたぞ」
    • ・「私はこう思ったけど、この子はそう思ったのかぁ。なんでだろう。聞いてみたいな。おもしろいな」

    といったところでしょうか。


    このような体験を年度当初や学期始めに行うことができれば、その後の国語授業でも実りのある学習体験を積むことにつながると思います。以下に、「春のうた」(草野心平作)を使った授業における、主な実践の手立てを述べます。

      • ・「春のうた」を読み、自分のもった感想を基に、ICT機器を活用し、背景に色付けしてみる
      • ・その後、「秋の夜の会話」(草野心平作)を読み、自分が設定した背景の色について再検討する
      • ・友達と背景の色の違いを話し合い、解釈や感想の違いを楽しむ。言葉による見方・考え方のイメージを共有する

    2.実践の導入について


    先生方は、「春のうた」を初めて読んだとき、どんなことを感じましたか。
    私は、「よくわからないなあ」「何を言っているんだろう?」「かえるの気持ちってどういうこと?」「ケルルンクックって何?」というような、感想にもならない感想をもちました。
    子どもたちの中にも、詩の表す世界に容易に入り込めない子もいることと思います。そのため、音読や視写をしながら詩に親しんだあと、かえるの動きを文章に書かれている通りに動作化してみると、理解しやすくなります。読むことが得意な子は、頭の中だけで動作化や、かえるへのなりきりが可能ですが、苦手な子にとっては、実際に動きながら考える方が理解につながります。
    以下に示すように、動きながら、書かれていることを理解していきます。


    • ①冬のあいだは土の中にいて → 「周りはどんな感じ?何が見える?」 → 「何も見えない」
    • ②地上に出るはじめての日のうた
    • ③ほっ まぶしいな。→「今、どうなった?」 → 「まぶしいだから、土の中から出てきた」 → 「出た瞬間」「出て目を開けた瞬間」
    • ④ほっ うれしいな。→「何がうれしいのかな?」 → 「最初の『ほっ』は、目が覚めたことのうれしさを表しているのかなあ?」「春だからかなあ」

    以上のように、本文に沿って動きながら、かえるになりきって読んでいきます。 「みずはつるつるって何?」「いいにおいってなんのにおいかな?」「いぬのふぐりってみたことない」「『くも』って?」様々な疑問が湧いてきます。

    • 「読んでみると、読めない人はいないけど、いろいろなことが感じられたり、はっきりしないところもあるからみんなで、話し合ってみたいね」

    などと、クラス全体で話しながら、読みを深めていきます。


    3.背景に色をつけ、なぜその色にしたのか、どの言葉からその色を想像したのかを話し合う

    プレゼンテーションアプリに本文を書いておき、端末上で子どもたちに配付します。子どもたちは自分の解釈を基に背景に色を付けていきます。

    • 「久しぶりに明るさを味わったときの『まぶしいな』な印象的だから、黄色かな?」(①)
    • 「『いぬのふぐりがさいている』って言ってるから、お花の紫色にしてみたよ」(②)
    • 「『おおきなくも』って雲かな? 入道雲なら青空と白い雲の色。気持ちがよさそう」(③)
    • 「ぼくは、雲って雨雲だと思ったよ。カエルは水が好きでしょ? だから少しくらい青にしてみようかな?」(④)

    などと話しながら、それぞれが付けた背景の色について話し合うと、より詩の世界の理解が深まっていきます。
    以下に、実際の子どもの反応を基にした背景を再現しました。

    資料 実際の子どもの発言を基に再現した背景
    資料 実際の子どもの発言を基に再現した背景

    4.「秋の夜の会話」(草野心平作)を読み、春のうたを再解釈してみる

    次に、「秋の夜の会話」(草野心平作)を読むことで、子どもたちの中で、冬眠から目覚め、地上に再び出てくることの喜びが、より一層わかるようになります。

    • ・「なんか、冬眠って思ったより寂しいね。お腹もだんだんすいていくんだね」
    • ・「お腹がすくってことは、死んでしまうかもしれない」
    • ・「実際に冬眠から目覚めないで死んでしまうって話も聞いたことがあるよ」
    • ・「『まぶしいな。うれしいな。』って半端な気持ちじゃないね。もっと「生きててよかった!」って爆発してる感じかな?」
    • ・「爆発もわかるけど、ほっとして、安心した感じもするかも」

    「春のうた」だけでは解釈しきれなかった、かえるの思いがわかってきます。
    冬眠前の非常にお腹が減っているという状態から、春になって地上に出てきたことを基に、「おおきなくもがうごいてくる」の「くも」の解釈もより広がっていくかもしれません。


    5. 再び「春のうた」の背景に色を付け、なぜその色にしたのか、どの言葉からその色を想像したのか話し合う

    背景の色について、再考します。
    もし手書きの場合であれば、簡単には色を変えることはできません。もしかしたら最初の色にこだわって学びが止まってしまうかもしれません。ICT機器を使うことのよさがここで表れます。

    実践では、かえるが再び春を迎えることができた喜びや、自分の命をより実感しているかえるの思いを、色に表した子がいました。以下に、実際の子どもの反応を基に、色を付けなおした背景を再現しました。

    資料 詩の解釈について再考し、色を付けなおした背景例例
    資料  詩の解釈について再考し、色を付けなおした背景例

    新たに加わった解釈を、一度目のスライドの上に色として付け足したり、より強く印象に残ったものの色に変えたり、あるいは、考えた上で、色を変えないという選択もあるかもしれません。いずれにしても、「春のうた」の中にある言葉を基に、具体的な想像を豊かにし、表現します。
    端末上のスライドを使用することで、友達と詩の解釈について、色の表現の違いを材料にして話し合ったり、「秋の夜の会話」を読んで、さらに広がった自分の中の解釈の変化も可視化できたりもします。

    6. おわりに

    1人1台端末の状況が整い、小学校1年生から端末に触れている子どもたちがもう4年生、5年生になろうとしています。 端末の操作に習熟するのはよいことですが、端末はあくまで道具です。端末の使い方に習熟するのは素晴らしいことですが、国語では、言葉による見方・考え方を基に学習に取り組み、資質・能力を身に付ける必要があります。ICTならではのよさを上手く利用しつつ、国語の力をしっかりと身に付ける学習をし、子どもたち自らが次の学習へ、次の学習へと歩んでいけるよう、教師も共に進んでいかなくてはなりません。
    これまでの先行実践を生かし、目の前の子どもたちとどんな力を付けていけるのか、これからも考えていきたいと思います。



    【引用・参考文献】
    ・草野心平作  (1928)「秋の夜の会話」『第百階級』 銅鑼社

    小崎景綱(おざき・かげつな)

    埼玉県・さいたま市立新開小学校教諭
    「子どもの論理」で創る国語授業研究会会員


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