
「どうぶつ園のじゅうい」で「読む・書く」力をつける授業づくり
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執筆者: 青山 由紀
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「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて、土台となるのは「学習者主体の授業」です。学習者が問いをもって追求していったり、積極的に言語活動に取り組んだりする授業と言うことができます。ともすると、特別な授業のように思われがちですが、教科書教材を核として、学習者主体の複合単元・総合単元をつくることは、決して難しいことではありません。
本稿では、「どうぶつ園のじゅうい」という読むことの説明文教材に、子どもの「身近な名人を紹介したい」という思いをつなげ、読むことと書くこと、さらにインタビューといった話すことも含めた総合単元をご紹介します。
「学習者主体の授業」を構想することが、言葉の力をつけ、問題発見力や学習構想力、学習調整力などの資質・能力を育みます。私は「学習者主体の授業」を実現するために、次の点に留意して単元づくりを行っています。
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教材「時計の時間と心の時間」は、「心の時間」はそのときの状況や一人ひとりで感じ方が異なることを、わかりやすい例から実験の事例へと順に挙げて説明し、正確な「時計の時間」と合わせてどのように生活すべきなのか、読者に考えるきっかけを与えてくれます。 今回は比江嶋 哲先生(宮崎県・都城市立有水小学校)に、「〔練習〕笑うから楽しい」「時計の時間と心の時間」「〔情報〕主張と事例」を通して学習することで、「主張と事例の関係をとらえる」力が育めるような授業づくりをご提案をいただきました。
6年 主張と事例 明日から実践!先取り授業 時計の時間と心の時間 笑うから楽しい
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新教材「つぼみ」は、左のページに「問い」が示され、ページをめくると「答え」がわかるというような構成になっており、クイズを楽しむように説明文の基本である「問い」と「答え」を学べる教材です。 今回は小島美和先生(東京都・杉並区立桃井第五小学校)に、初めての説明文学習であることを踏まえ、指示語が何を指し、主語は何なのか丁寧に押さえられるよう問いかけを行い、説明文の読み方が身に付く授業づくりの工夫を提案いただきました。
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本教材「やくそく」について、三笠啓司先生(大阪教育大学附属池田小学校)に、登場人物に同化する体験を通して、一人ひとりが想像力を働かせ、豊かに物語世界を楽しむことができる、「同化体験」を取り入れた授業づくりのご提案をいただきました。
今月の「教師の必読書」をご紹介いただくのは、柘植遼平先生(昭和学院小学校)です。「教える」ことの技術や、教師に必要な人間性などをあらためて問い直し、教育の不易について語る有田和正先生の著書をご紹介いただきました。
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文学的文章の授業を展開するに当たって、授業者として大切にしていることは、学習者が「読み取ったことをもとに自身の考えを表現できるようにしていく」ということである。そこには、何のために表現するのかという「学びの目的意識」が必要である。そして、学習を通してどのような力が身に付いたのかということをとらえ、他の学びにも転用していけるような「学びの自覚化」につなげていくことが必要である。よって、単元の導入部分では、子どもがいかに学ぶことに対する「必要感」をもち、「目的意識」をもって学習を進められるようにできるのかを重視する。
4年 世界一美しいぼくの村 国語探究つくばゼミ 筑波大学附属小学校