「スイミー」を使った単元づくり
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執筆者: 青山 由紀
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「スイミー」は、レオ=レオニによって文も絵も書かれた作品です。大きなまぐろにきょうだいたちを食べられてしまったスイミーが、仲間と力を合わせてまぐろを追い出す展開は、子どもが大好きなハッピーエンドストーリーとなっています。登場人物や構成を捉えやすく、複数の教科書に取り上げられています。
体言止めや比喩、倒置法などの表現技法が駆使された谷川俊太郎の訳文は、詩情豊かで心地よいリズムを生み、子どもたちは繰り返し音読を楽しみます。また、「こわかった。さびしかった。とてもかなしかった。」など、スイミーの視点で語られていることから、子どもは自然とスイミーに寄り添って読み進めていきます。
800字程度と短い作品であるため、音読に取り組ませたり、短い時数で扱ったりするのに適しています。低学年の学習だけでなく、中学年では既習事項の確認や揃えとして、高学年では体言止めや比喩、倒置法といった表現技法の教材として扱うこともできます。
新学期の物語学習では、当該学年の〈物語の読み方〉を身に付けることに加え、次の3つを意識して単元を構想します。
