子どもと創る「国語の授業」
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子ども主体で「海の命」を読む
-光村図書・6年-
授業で物語を読む楽しさは、その作品のおもしろさや主題について語り合うことにあると考えています。そのような読み手を育むことを目指して、1年生から系統的に読み方を身につけさせています。また、近年は読み方だけではなく、自ら「問い」をもち、それを追究していく学習構想力や自己調整力を培うことも意識しています。 そこで、「海の命」(立松和平 作)を中心教材とした6年生の物語単元では、子どもたちが課題を挙げ、自分の解決したい課題を選択し、互いに交流しながら主題に迫っていくように構想しました。
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「宇宙への思い」
—著者の「思い」を読み取り、みんなで考えを共有しよう—
新教材「宇宙への思い」は、本文中、宇宙そのものへの感想や気持ちが表れている箇所が実は少なく、宇宙での経験や研究(事実)を通して、地球や身近なことの未来をどのように考えたのか(願い)が、最後に述べられていることが特徴的です。 本教材について、田中元康先生(高知大学教育学部附属小学校教諭/高知大学教職大学院教授)に、主語と文末に着目して読み、著者の述べている考えと事実を整理していく学習活動について提案していただきました。根拠に基づいて自分なりにまとめるため、より友だちと考えを共有し、読み深めたくなるでしょう。
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「紙風船」の授業づくり
-ものごとの見方・考え方を育て、主題にせまる詩の学習-
本教材「紙風船」は、紙風船といった、柔らかく光の下でフワフワと淡い色彩を帯びる、抽象性のあるモチーフを喩えに用いることで、新たな門出の近い6年生にとって、諦めず希望を抱き続けるといった、象徴的なメッセージを読み取りやすくなっています。 本教材の授業づくりについて、石原厚志先生(東京都・立川市立新生小学校)に、詩の指導方法である「展開法」と「層序法」を軸に、一つひとつの言葉のつながりを吟味し、詩の主題に迫りたくなるような展開の工夫や、さらに自分事として学びを深められるようなゆさぶり発問の工夫などをご紹介いただきました。
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「ぼくのブック・ウーマン」
-「協働的な学び」のよさを生かし、「探究的な学び」が充実する授業の創造-
新教材「ぼくのブック・ウーマン」は、英米文学作家ヘザー・ヘンソン作、原題”THAT BOOK WOMAN”を日本語訳にした物語文教材です。原題が"MY"や”OWN”ではなく”THAT”であることから、藤原宏之訳の「ぼくの」とは、「それこそが『ぼくにとっての』ブック・ウーマン」といった、中心人物カルの印象を強調して表す意図があるのではないのでしょうか。今回は長屋樹廣先生(北海道・釧路市立中央小学校)に、中心人物カルの一人称視点から描かれる、ブック・ウーマンと本に対する捉え方がどのように変容しているのか、叙述に基づきながら丁寧に整理し、意見を交わし合うことで協働的に学び合える活動、「ミニ読書座談会」についてご紹介いただきました。
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「やまなし」
-難解教材こそ全員参加の授業を!-
今回は久住翔子先生(新潟大学附属長岡小学校)に、教材「やまなし」について、「Which型の課題」や「ゆさぶり発問」を用いて、自分の立場を決めたり無理なく考えの視野を広げたりすることで、子どもたち全員が参加できる授業づくりをご紹介いただきました。 考えたいことについて直接問いかけるのではなく、「Which型の発問」と「ゆさぶり発問」を組み合わせることで、子どもたちの「どうしてだろう」「なぜだろう」を引き出し、考えるべきポイントが焦点化されます。
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主教材を短時間で読み取れるよう、事前教材(新教材)を活用しよう
柘植遼平先生(千葉県・昭和学院小学校)に、新教材「アイスは暑いほどおいしい?―グラフの読み取り」の授業づくりについて、「雪は新しいエネルギーー未来へつなぐエネルギー社会」と合わせて紹介していただきました。 今回の新教材の追加で、グラフや表などの資料が筆者の主張を分かりやすく伝えるための工夫として、捉えやすくなったことに着目し、資料を中心に説明文読解が深まるような単元づくりを行います。