
読後感から始まる国語科授業づくり② -4年「ごんぎつね」-
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執筆者: 弥延 浩史
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読後感を起点とした授業づくりについて今回も述べていきたい。
まず、読後感は、初発の感想に代わる実践であるということをここで断っておく。また、読後感を起点として、学習者主体で問いをつくっていくことも可能であるということは、拙稿で述べた(「読後感から始まる国語科授業づくり① -4年生「白いぼうし」—」)。
そもそも、「初発の感想を書かせる」という活動を、私自身がうまく生かしきれていないという反省点から、この実践は始まっている。初発の感想は、まず子ども一人ひとりの書く力や意欲によって文章量や内容に大きな差がでる。
子どもによって、書いている観点や文章量もばらばらで、教師が「取り扱いたい」と思う子どものものしか扱われないというケースもあるだろう。「よく書けた」とされる子どものもの、「教師のねらいを満たしている」と思われる子どものものしか取り上げられないというわけである。実際に、自身の実践をふり返っても、可能な範囲で子どもの感想を取り上げているものの、ペアやグループなどで読み合うことで「全員の感想が扱われた」とみなすことが多かった。
上記の条件にそって、「読後感をひとことで書く」ことで、全員分の読後感が可視化され、平等に扱われる。初発の感想のように長く書く必要もなく、文章を書くことを苦手と感じている子どもも抵抗なく取り組むことが可能となる。
また、同じ教材であっても、読後感はそれぞれの子どもの実態によって変わってくるところもおもしろい。
例えば、教材「ごんぎつね」の授業例は、以下のとおりとなる。
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