「子ども主語」で読む「さなぎたちの教室」
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執筆者: 流田 賢一
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単元名:「子ども主語」で読む『さなぎたちの教室』
教材:さなぎたちの教室(東京書籍・6年)
本教材において、流田賢一先生(大阪府・大阪市立堀川小学校)に、クラス替え後の不安と孤独を抱える谷さんの心の変化を、「いつ羽化したのか」という問いを軸に読み解く授業づくりについて、ご提案いただきました。
比喩や象徴語を手がかりに、谷さんの心情の変化を一瞬ではなく過程として捉える学びを構成することで、物語理解を通して自己理解・他者理解も深め、自分自身をも肯定的に捉えられるきっかけとなるよう工夫されています。
目次
変化は一瞬か、それとも過程か ―「子ども主語」で読む「さなぎたちの教室」
「谷さんは、いつ羽化したのだろうか」
この問いから、単元は始まった。
物語の読解は、教師が正解を提示しやすい傾向がある。しかし本単元では、子ども自身が本文を手がかりに考え、考えの多様性を認めながら読みを更新する過程そのものを重視する。このとき、結論を固定せずに進めるといっても「何でもあり」ではなく、必ず根拠に基づいた読み取りが求められる。
また、谷さんの心情やさなぎの変化は一瞬ではなく時間をかけた過程として描かれているため、子どもたちはその揺れや成長を追いながら、自分自身や他者の心情との重なりを考えることができる。
