「どうぶつの赤ちゃん」 ―言葉を意識した授業づくり-
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執筆者: 後藤竜也
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単元名:くらべて よもう
教材:「どうぶつの 赤ちゃん」(光村図書・1年)
今回は後藤竜也先生(東京都・調布市立八雲台小学校)に、動物の赤ちゃんを比べながら読む活動を通して、文章構造や言葉の働きに気づかせ、主体的な読みを育てることをねらいとした授業づくりについてご提案いただきました。
子どもの感想から、「たった」「もう」などの本文中の言葉に注目することで、動物の赤ちゃんの特徴や違いをより深く理解できるようにし、話し合いを通して、その違いを理由を明確にして伝えようとする姿が育まれます。
目次
本教材は、1年生で学習する最後の説明的な文章である。「問い」と「答え」といった「読み方」を活用したり、子どもの知識や経験と組み合わせたりして子どもと教師が共に楽しみながら読み進めていくようにしたい。また、本教材文の特徴として「比べて読む」ことが挙げられる。子どもが新たな読み方を身に付け、「比べて読む」という見方をもつことで、今後の説明的な文章の学習において文章構造や事例の関係性に目を向けるための素地としていく。
本教材文は、ライオンとしまうまの赤ちゃんの生まれたときの特徴(大きさ・目や耳の特徴など)や大きくなる様子(移動するとき・お乳を飲む期間など)について共通の視点で説明されている。2対の動物の赤ちゃんを比べて読むことで、その動物の赤ちゃんの特徴が理解しやすくなることを子どもに経験させたい。また、「しまうまの赤ちゃんは、ライオンの赤ちゃんと違って……」や「ライオンの赤ちゃんでは○○だったけど……」など、自分が説明するときにも何かと比べながら説明すると相手に伝わりやすくなるよさにも目を向けさせていく。
しまうまの赤ちゃんに関する叙述では「生まれたときに、もうやぎぐらいの大きさがあります。」や、「しまうまの赤ちゃんが、おかあさんのおちちだけのんでいるのは、たった七日ぐらいのあいだです。」などといった、暗にライオンの赤ちゃんと比べて、しまうまの赤ちゃんの特徴を際立たせる言葉が使われている。その言葉に子どもが注目するよう教師が働きかけることで、ライオンやしまうまの赤ちゃんの様子について知ったときの驚きや感動の高まりを経験させたい。
教材の読み取りが終わった後、補助教材としてカンガルーの赤ちゃんの読み取りを行う。これまでに学習した読み取りの視点を生かし、子ども自身の力で必要な情報を抜き出していく。この活動が、第三次での動物の赤ちゃんについて調べる活動につながっていく。
