
リフレクション型国語科授業の展開 -問いをどのように立てていくか、その授業展開-
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執筆者: 白坂 洋一
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目次
これまでの国語科授業は、「教師による発問・応答型の授業」と言われるように、教師が発問することによって、子どもは発問に対する正解や最適解を導き出していくものだったといえます。
常に、教師からの発問によって授業が進められていくわけですから、そこでの子どもたちの姿は、どこか受動的で、主体的な読みの力が十分に育っているとは言い難いところがあります。
子どもたち自らが問いを立てて、学びを進めることができたら、どれほど主体的な読みの力が育つことでしょう。子どもたち自らが問いを立てることができるということは、教材の要所に目を向けているということであり、その問いをきっかけに学びを深めていくことができるということだといえます。
しかし、気を付けなければならないのは、ただ疑問に思ったところや分からないところを問いとして立てたとしても、問いをつくったという事実だけしか残りません。すると、読んだことの実感も湧かないですし、その問いが本当によかったのかという判断もつきません。
読み合いでは、「友達と話し合いたい」といった、対話を通した他者との交流が必要となってくるでしょうし、問いの評価では、問いそのものが本当に自分たちにとってよかったのか、その問いで新しく分かったことはどんなことがあったかと振り返ることも必要となってくるでしょう。
そこで、子どもたちによる「問いづくり→読み合い→問いの評価」を位置付けて展開しているのが、「リフレクション型国語科授業」です。
今回は、物語を例に、どのように問いを立てていくのか、問いづくりに焦点を当てて授業展開を紹介したいと思います。
では、具体的にどのように問いづくりの授業を展開していったらよいのでしょうか。私は次のように1時間を展開しています。
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