中心となる語や文を見つけて要約し、調べたことを書こう ―「未来につなぐ工芸品」―
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お知らせ:
執筆者: 中野紗耶香
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単元名:資料を用いた文章の効果を考え、それを生かして書こう
教材:「未来につなぐ工芸品」(光村図書・4年)
今回は中野紗耶香先生(東京都・国分寺市立第三小学校)に、「未来につなぐ工芸品」について、文章構成や段落の役割を捉え、中心となる語や文をもとに要約する学習を提案していただきました。
筆者の主張と理由・事例との関係を読み取り、要約を交流することで理解を深め、自分の考えを形成します。
要約する目的や相手を明確にし、文字数を変えるなど、子どもの実態に応じた指導の工夫の仕方がわかります。
目次
文章の構成や段落の役割を踏まえて要約につなげる
「未来につなぐ工芸品」は、伝統工芸品の魅力を国内外へ発信している筆者・大牧圭吾氏の考えが述べられた説明的文章である。全7段落からなる双括型の構成で、子どもにとって文章全体の構成や筆者の考えを捉えやすい教材である。
「始め」の①・②段落では、工芸品や職人、筆者について紹介した後、「わたしは、工芸品を未来の日本に残したいと考えています」という筆者の主張が示される。
「中」の③・④段落では、その理由として、工芸品が「日本の文化や芸術を未来につないでくれること」「環境を未来につないでくれること」の2点が具体例を交えて説明されている。また「奈良墨」や「南部鉄器」の写真資料も掲載されており、伝統工芸品に馴染みのない子どもも興味をもちながら読み進めることができる。
⑤・⑥段落においては、「工芸品のどこに魅力を感じるかは人それぞれであり、一人ひとりが感じた魅力を伝えてほしい」というメッセージを、筆者が木曽漆器の職人から聞いた「一人の職人」という言葉に込めて発信している。
そして「終わり」の⑦段落では、「芸品に魅力を感じたら、『一人の職人』になって、自分がどう感じたのかを伝えてほしい」と読者へ直接呼びかけている。
「工芸品を未来に残したい」という筆者の主張は①・⑤・⑦段落に繰り返し示され、その理由も③・④段落に明確に整理されているため、子どもは筆者の主張と根拠との関係を捉えやすい。
また最後に「工芸品を未来に残したい」という主張のみならず、「一人の職人として工芸品の魅力を伝えてほしい」という読者に対するメッセージが直接的に示されていることで、子どもは筆者の考えを自分事として受け止め、自分の考えを形成しやすい。説明の工夫や文章構成を読み取り、その要点をまとめるとともに、筆者の主張に対する自分の考えをもち、伝え合う学習へとつなげることのできる教材である。
