
「自然のかくし絵」の授業づくり ―「段落」から見えてくる文章構成-
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執筆者: 石原 厚志
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単元名:読んで考えたことをつたえ合おう
教材:「自然のかくし絵」(東京書籍・3年上)
本教材「自然のかくし絵」では、保護色によって昆虫がどのように敵から身を隠しているのか、「はじめ」「中」「おわり」の三部構成で説明されます。「中」で、隠れ方の事例を紹介した後、保護色だけで、はたして完璧に身を隠せられるのかといった、2つ目の「問い」が提示されることが特徴的です。
今回は石原厚志先生(東京都・武蔵野市立第一小学校)に、一つひとつの段落の役割を押さえた後、段落のつながりから筆者の説明の工夫を捉えることで、段落に着目して読むことの大切さに気がつけるような授業づくりについて、ご提案いただきました。
目次
本教材は、第3学年で初めて学習する説明文であり、子どもたちはここで初めて「段落」という学習用語に出合う。これまで読んだ文章にも、もちろん段落は存在していたはずである。だが、その役割を意識して文章全体を読むという経験はしていないであろう。だからこそ、段落があることのよさ、段落を意識して読むことのよさに、子どもたち自身が気づくことのできるような単元の学習計画を立てたい。
段落ごとに書かれている内容を正しく読むことは、段落どうしのつながりを見つけることにつながる。それは三段構成を捉え、最終的には筆者の主張を読み取ることにもつながる。
そこで、段落ごとの内容を確かめる際には次のポイントを意識して指導したい。
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